2010.7.25.
この前から風邪を引いていて、咳が出るので、近くの医者に行った。病院に入ったら、冷房がついていて涼しいのだけど、風が直接当たって寒いので、冷房の温度を二度くらい勝手に上げることにした。
「こら、そんなに温度を上げたら、暑くてたまんないよ」という声がするので、見たらペンギンが座ってこっちを見ている。あ、すいません、と謝って「風邪ですか」と聞くと、「いやあ、南極にいれば風邪なんて引かないんだけどねえ。体がなまってるのかねえ」という。
「南極を離れて、もう長いんですか」と聞いてみたら、「いや、友人に会いに家族で一ヶ月来てるんだよ」との答え。そのとき、診察室のドアが開いて、ペンギンがぞろぞろ20匹ぐらい出てくる。どれが風邪を引いてるやつなのかな、と思いながら眺めていると、最後に、近所でよく見かける灰色のネコが出てきた。「あのニャンコがペンギンの知り合いだったか」と思って、会釈をすると、くしゅんとくしゃみのような音をさせて、すっと出て行ってしまった。風邪は引いたものの、ちょっと得をした気分。
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